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敏感肌に悩む人にもおすすめ! 髪と地肌に優しいアミノ酸系シャンプーとは?

約11分

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アミノ酸シャンプーの名前をよく聞くけど、アミノ酸シャンプーって何?

アミノ酸シャンプーは髪にどのように良いの?そんな疑問をお持ちの人のために、アミノ酸シャンプーについて詳しくご紹介します。

アミノ酸シャンプーとは、その名の通り洗浄成分の主成分がアミノ酸のシャンプーのこと。サロンで使われるシャンプーの主流は、このアミノ酸系シャンプーです。

アミノ酸シャンプーにはどんなメリットがあるのでしょうか?タイトルにもあるように、髪と地肌に優しいアミノ酸系シャンプーは敏感肌に悩む人にもおすすめです!

それでは、アミノ酸系シャンプーについて詳しく見ていきましょう。

アミノ酸は私たちの体の中にもある成分

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私たちの体を形作る物、皮膚や筋肉、内臓、血管などはたんぱく質でできています。そのたんぱく質の元になる成分が「アミノ酸」です。アミノ酸にはいろいろな種類がありますが、たんぱく質を構成するアミノ酸は全部で20種類あります。

私たちの体の20%はアミノ酸でできています。体重10kgあたり2kgがアミノ酸になる計算です。

アミノ酸シャンプーの洗浄成分は自然由来の物が使われています。つまり、もともとはたんぱく質。アミノ酸シャンプーは、私たちの体にあるものと同じ成分が使われているということです。

体にある成分で洗うから、アミノ酸系シャンプーは地肌や髪に優しいんですね。

アミノ酸系シャンプーの登場はつい最近

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そもそも、髪の毛をこまめに洗うという習慣ができたのは、意外に最近のことです。

「シャンプー」という言葉の由来はインドで、もともとは香油を使ったヘッドマッサージのことを指していました。

その習慣がヨーロッパに取り入れられたのが18世紀のこと。やがて「シャンプー」はヘッドマッサージのことから、頭部の洗浄を意味するようになりました。

最初は石けんを頭髪の洗浄にも使っていましたが、20世紀に入って頭髪専用のシャンプーが発売されました。

日本にシャンプーが入ってきたのは明治になってからのことです。この頃のシャンプーは粉石けんでした。

液体のシャンプーが発売されたのは昭和に入ってから、1930年のことです。

1932年に発売された「髪洗ひ・花王シャンプー」では、広告のキャッチコピーに「一週一度は疲かれてゐても」とあり、だんだんとシャンプーを使って髪を洗う習慣が広まってきたことがうかがえます。

ただ、当時、石けんシャンプーは贅沢品の一つで、今のように毎日髪を洗うというところまでにはいきませんでした。

シャンプーの一般化が最近のこと

実は、シャンプーが今のように広まったのは戦後になってからなんです。

シャンプーの洗浄成分に界面活性剤というものがあります。サポニンやリン脂質、ペクチンなど、天然の素材もありましたが、合成の界面活性剤が開発されたのが1930年のことです。

やがて、高級アルコールを使った界面活性剤で、シャンプーが作られるようになり、それが主流となりました。

日本において、シャンプーが一般的になったのは1950年頃のことです。合成界面活性剤のシャンプーはシャンプーの大衆化に大きく役立ったといえます。

リンスの登場は1960年代。じつはそれまでの洗髪は、ただ洗うだけだったというのは驚きですよね。

シャンプーの多様化時代の到来

1980年代になって、シャンプーは多様化の時代を迎えます。さまざまな機能がついたシャンプーが開発され、各々のニーズに応えられるような商品が数多く発売されました。いわゆる「朝シャン」が定着したのもこの頃です。

シャンプーが日進月歩で進化していく中で、「アミノ酸系洗浄成分」が注目されるようになりました。保湿やダメージケアなどに重点をおいたアミノ酸系シャンプーが作られるようになったのです。石けんシャンプーの長い歴史に比べると、つい最近登場したシャンプーであるといえます。



シャンプーの種類を比較し、アミノ酸系シャンプーの特徴を見てみよう

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石けん→合成界面活性剤(高級アルコール系)→アミノ酸系という順で誕生したシャンプー。現在でも使われているこの3種類の違いを見てみましょう。

石けんシャンプー

最初に誕生したシャンプーで、未だに根強い人気があるシャンプーです。

石けんシャンプーは、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムを主成分としています。廃油から石けんを作ってリユースすることができるように、石けんは動植物の油脂をアルカリ化することによって作られます。石けんに使われる油脂は、牛脂、ヤシ油、オリーブ油、馬油、米油、椿油などです。市販の石けんシャンプーは、植物性油脂を使って作られている物が多いようです。

石けんシャンプーはアルカリ性です。そのため、石けんシャンプーで洗髪後の頭髪は一時的に弱酸性からアルカリ性に変わります。そのため、酸性のリンスを使ってアルカリを中和します。

石けんは簡単に手作りすることができるので、オリーブ油など使って自作の石けんシャンプーを使っている人も少なくありません。酸性リンスも、食酢やクエン酸を使ってつくることができます。

石けんシャンプーは高級アルコール系のシャンプーよりも泡立ちにくいという難点はありますが、洗浄力が高く頭皮をすっきりさせることができます。ただし、石けんかすが残りやすいので、しっかりとすすぎをする必要もあります。

また、髪の毛がきしみやすい、カラーの退色が早い、洗浄力が強すぎて余分な皮脂を取り去ってしまうという欠点もあります。刺激が強く、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の人にも向いていません。

石けんは生分解性が高く、自然に優しいということでも人気があります。

高級アルコール系シャンプー

日本で一番流通しているのが、この高級アルコール系シャンプーです。「高級」=「質の高いアルコール」を使っているというイメージを持ちやすいのですが、実際に使われているものは安価なアルコールです。

ここでいう高級アルコールとは有機化学の用語で「分子中の炭素の数が多い」ということを意味しています。つまり、炭素を多く含んでいるアルコールを使っているシャンプーであるということです。

高級アルコール系シャンプーの大きな特徴は高い洗浄力です。また、洗浄後の使用感も良く、髪もなめらかに仕上がります。

シャンプーで髪を洗うという習慣が広まったのは、この高級アルコール系シャンプーのおかげであることは間違いありません。安価で確かな洗浄力を得られるという、使い勝手の良さが一番の魅力です。

しかし、使い勝手の良い反面、多くのデメリットがあるのも高級アルコール系シャンプーです。

使われている界面活性剤は、洗浄力が高い一方で、刺激性も強くアレルギーを引き起こしやすい面もあります。頭皮の保護に必要な皮脂までも洗い流してしまうので、頭皮の乾燥が気になる人には向いていません。強い界面活性剤から、頭皮を守るためにシリコンなどのコーティング剤を添加していることもありますが、そのコーティング剤によるデメリットもあります。

例えば、シリコンは髪だけでなく頭皮までコーティングしてしまうので、毛穴が詰まる可能性があると言われています。
また、ほかのシャンプーに比べて生分解性も悪いというのも問題の一つです。

アミノ酸系シャンプー

高級アルコール系シャンプーの問題がいろいろ出てくる中、洗浄成分としてのアミノ酸に注目し、誕生したのがアミノ酸系シャンプーです。

アミノ酸系シャンプーは、天然由来のアミノ酸を加工して界面活性剤として使っています。同じ天然由来の石けんシャンプーとの違いは、石けんは油脂分にアルカリを加えて作るのに対し、アミノ酸を界面活性剤に加工する、合成界面活性剤のシャンプーであるということです。

アミノ酸系シャンプーの大きな特徴は、肌に優しいということです。必要な皮脂を洗い流さず、しっかりと保湿してくれます。刺激性が少なく、髪や地肌に与えるダメージも少ないので乾燥肌の人やアトピー性皮膚炎の人でも安心して使えます。

一番のデメリットとして上げられるのは洗浄力の弱さです。肌に優しい反面、界面活性剤としての力が弱いので、しっかりと汚れを落とすことができません。高級アルコール系シャンプーから切り替えた時に、物足りなさを感じてしまうことでしょう。

この洗浄力の弱さは「二度洗い」ということで解決できます。ただ高級アルコール系シャンプーに比べて価格が高いので、気軽に使いにくいという難点もあります。

自然由来の成分を使っているため、石けん同様、生分解性も早く自然への負担が少ないというのも魅力です。

洗浄力や価格に難点がありますが、髪や地肌への影響や環境などトータルで考えると、シャンプーの中で一番優れているのはアミノ酸系シャンプーであるといえます。

上手な洗い方で洗浄力をカバー

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アミノ酸系シャンプーのメリット、デメリットを見てみましょう。

▫️メリット
・刺激が少ないので、地肌や髪に優しい
・必要な皮脂を残して洗い上げる
・保湿力があり、髪の毛もパサつかない
・生分解性が高く、環境への負担も少ない

▫️デメリット
・洗浄力が弱く、一度ですっきりと洗えない
・金額が高い

また、保湿力の高さと優しい洗浄力は、ドライタイプには良いのですがオイリータイプの髪質の方には、髪が重くなりボリュームが出しにくくなるというデメリットもあります。

それでも、アミノ酸系シャンプーをおすすめするのは、総合力の高さです。
肌と地肌に優しいので、高級アルコール系シャンプーと違って余計な物を添付する必要もありません。また、石けんと違って髪がゴワゴワすることもありませんし、カラーリングも長持ちします。

しっかりとした洗い方を実践すれば、アミノ酸系シャンプーの良さを最大限引き出すことはできます。

良さを最大限引き出すシャンプーの手順

1.ホコリを落とし、髪のもつれをほどいて洗いやすくするためにブラッシングをする

ブラッシングで落とせる汚れを落とせば、洗浄力の弱さもカバーできます。

2.ぬるま湯で、時間をかけて髪を洗い流す

熱いお湯では頭皮に負担がかかるので、40度以下のぬるめのお湯を使ってください。シャンプーを使う前に、お湯だけでできるだけ髪の汚れを洗い流します。時間をかけて丁寧にやることで、洗浄力の弱さをカバーします。

3.適量を手に取り、しっかりと泡立てる

泡には、汚れを吸い出すように剥がし取って包み込む作用があります。また、泡がクッションの役割を果たし、髪が摩擦によってダメージを受けることを防いでくれます。そのため、シャンプーはしっかり泡立ててから使うようにしましょう。

適量は、それぞれの髪の量や長さによって変わってくるので、一概にこれだけ使ってということは言えません。アミノ酸系シャンプーは高価ですし、いくら生分解性が高いとはいえ、使いすぎれば環境への負担も大きくなります。

4.頭皮をマッサージするように洗う

シャンプーの基本は頭皮を洗うこと。マッサージするように洗えば、血行も良くなって髪質も良くなります。

5.泡をしっかりと洗い流す

汚れとシャンプー成分は、最初と同じ40度以下のぬるめのお湯でしっかりと洗い流しましょう。

以上がシャンプーのやり方です。手順をしっかりと踏んで丁寧にシャンプーすれば、洗浄力の弱さも十分カバーできます。

また、アミノ酸系シャンプーにかかわらず、基本的なシャンプーの仕方について詳しく紹介した記事、「美容師もおすすめ!正しいシャンプーのやり方とは?」も参考にして見てくださいね。



アミノ酸系シャンプーの上手な選び方

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アミノ酸系シャンプーは、サロンはもちろんのことドラッグストアや通販でも購入できます。

ここで注意してほしいのは、アミノ酸系シャンプーのほか、「アミノ酸配合シャンプー」というものがあるということも知っておきましょう。

これは高級アルコール系シャンプーにアミノ酸成分を添加した物です。中にはこのアミノ酸配合シャンプーをアミノ酸シャンプーとして販売しているものもあります。

アミノ酸系シャンプーとアミノ酸配合シャンプーは、成分表示を見ることで区別することができます。

表示成分に「ラウリル硫酸」「ラウレス硫酸」「スルホン酸」などと書いてあれば、間違いなく高級アルコール系シャンプーです。とくに「硫酸」と入っていれば間違いなく高級アルコールを使っています。

アミノ酸配合シャンプーには「ココイルグルタミン酸」「ココイルアラニン」などと書いてあります。グルタミン酸もアラニンもアミノ酸の名前なので、アミノ酸系の洗浄剤であると言うことがわかります。

ノンシリコンシャンプーはあまり目安になりません。アミノ酸系シャンプー=ノンシリコンシャンプーですが、ノンシリコンシャンプー=アミノ酸系シャンプーと言うわけではありません、ノンシリコンシャンプーの中には石けんシャンプーもありますし、高級アルコール系シャンプーでもシリコンを入れていない物もあります。

やはり、表示成分をしっかりみて選ぶことが大切だといえます。成分名がわからなかったらスマホで調べれば簡単に調べることもできます。

価格も高い物が多いので、しっかり調べて自分にぴったり合ったアミノ酸系シャンプーを見つけてくださいね。

おすすめのアミノ酸シャンプーを紹介した記事、「アミノ酸シャンプー選びの参考! おすすめのアミノ酸シャンプー10選」も見て見てくださいね。

おわりに

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いかがでしたでしょうか?

アミノ酸系シャンプーが頭皮や髪にどのように良いか分かりましたでしょうか。

今、頭皮や髪にお悩みがあるという方や髪を健康に保ちたいという人は、この機にアミノ酸系シャンプーを使い始めてみてはいかがでしょうか。

アミノ酸系シャンプーも種類が多いので、ご自分に合ったアミノ酸系シャンプーを見つけて、健康的で綺麗な髪を手に入れましょう。



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