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ツボ押しで体爽快! セルフヘッドマッサージで頭のツボを刺激する方法

約8分

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頭にはたくさんのツボがあります。どこにどんなツボがあって、どう刺激したら良いのかがわかれば、セルフヘッドマッサージの効果もアップ。頭をすっきりさせるだけでなく、全身もすっきり。頭のツボとその効果をご紹介します。

頭には全身に繋がる「ポイント」がある

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「ツボ」は私たちの体にどれくらいあるかご存知ですか?

ツボは東洋医学では「経穴」と呼ばれています。経穴は全部で361あります。じつはこの経穴、2006年にWHOによって国際標準化されています。ツボの効果はWHOも認めるアカデミックなものなのです。

この全身に361あるツボのうち、頭には23のツボが集まっています。この23のツボを刺激することで、全身にいろいろな効果効能を発揮します。中でも頭頂部にある「百会」は、その名が「多種多様(百)の経路(けいらく※)が集まる(会)」という意味であるからもわかるように、全ての臓器と繋がっているツボであり、全身の様々な病に対して効果があるツボです。

そしてもう一つ、頭には「リフレクソロジー」でいう全身の「反射区」も集まっています。リフレクソロジーとはアメリカ発祥のリラクゼーション法で、各器官や内臓に繋がるといわれる末梢神経が集中している箇所をいいます。一節によると、その成り立ちの中に東洋医学の影響があるのではないかとも言われています。反射区はツボの「点」と違って「面」になるのが大きな特長です。

このように、頭には全身に繋がるポイントが多数存在しているのです。

※ツボの筋道。12の臓腑に対応する12の“正経“と8の“奇経”がある。

痛ければ良いというわけではない?
ツボ刺激のコツ

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セルフケアでツボを刺激するときに注意点は強く刺激しすぎないことです。痛い方が効果もあるように考えがちですが、強く刺激すぎて炎症を起こしてしまうと逆効果です。かといって弱すぎてもだめ。

ツボの刺激は「痛い」けど「気持ちいい」ぐらいがちょうど良いのです。これを「痛気持ちいい」と呼んでいる方もいます。

どんな感じか、ちょっと感覚をつかめない方は、わかりやすいツボで試してみましょう。手のひらで「水」を救うような形を作ってみてください。丸まった中心部分が「労宮」と呼ばれ体中の疲労が集まるツボです。そこを反対の手の親指で押してみると、疲れがたまっていると軽く押しても痛く感じます。左右で感じ方も違うことがあります。

つまり、同じ強さで一定の力で刺激するのではなく、ツボによっては強めに刺激したり、弱く、それこそ「こする」程度で十分な場合もあります。また、その日のコンディションによっても感じ方は変わってきます。

一定の力でツボ刺激をするのではなく、ツボに合わせて力加減を変えること。ここがツボ刺激のポイントです。

なお、余談ではありますが、足を手のひらと同じように丸めてみて、一番へこんだ部分には「湧泉」というツボがあります。ここは疲労回復のツボなので、試しに刺激してみると自分の「お疲れ具合」がよく解りますよ。

ヘッドマッサージの時におすすめ!
意識して刺激すべきツボ15選

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何のツボがどこにあるのか、プロである鍼灸師や指圧師と違って「この辺にある」と言われてもわかりにくいと思います。そこでおすすめなのが「指で押して確かめる」こと。押してみれば「あ、ここ」とわかるポイントがあります。不思議なのですが、そのポイントが言われているツボと少しずれた場所にあることがあります。知り合いの鍼灸師に効いたところ、そういうことは時々あることらしいです。

「教科書通りのポイント」よりも「そのポイントで体が刺激を求めている」ことが重要なので、深く気にせず「気持ちいい」ところを刺激するようにしましょう。

それでは、具体的にどのツボを刺激するがいいのか、おすすめのツボをご紹介します。

(1)百会(ひゃくえ)

頭のてっぺん付近の存在するツボで、ちょっとへっこんでいる部分が「百会」です。

百会は乱れた自律神経を調整してくれるところで、その効果は抜け毛、肌荒れ、疲れ目、鼻づまり、眠気、頭痛、耳鳴り、めまい、肩こり、血行促進など多岐にわたります。

ストレスに効果があるとも言われています。

(2)顖会(しんえ)

「百会」から鼻までのラインに沿って、親指の幅三本分ぐらい額方面に移動したところにあります。いくつもの骨(顖)が集まるところというのがその名の由来です。

脱毛の改善のほか、めまい、たちくらみ、のぼせ、鼻血、顔の腫れやむくみ、頭痛、鼻づまりなどに効果があります。

(3)神庭(しんてい)

眉間の真ん中から百会むかって親指の幅三本分ぐらい上がったところにあります。百会-顖会-神庭でラインになっているので、百会を基準にすると探しやすいでしょう。

神庭とは精神の庭という意味で、精神や情緒と安定させるツボです。

アンチエイジングや不眠症の改善、鼻の不調、頭痛、めまいに効果があります。

(4)曲差(きょくさ)

神庭の左右にあり、目頭から上に上がった部分にあります。

頭痛や神経痛、目の不調、鼻の不調、めまいなどに効果があります。曲差はとくに鼻に効果があり、慢性的な鼻炎やアレルギー性鼻炎に苦しんでいる方におすすめのツボです。

(5)頷厭(がんえん)

頷厭は「頭や首がうなずけないほど酷い状態の痛みを治す」と言う意味の名前です。額の角の生え際から少し下がったところにあります。

偏頭痛によく効くツボで、このほかめまい、耳鳴り、顔面麻痺、三叉神経痛、手や腕の痛みにも効果があります。

(6)角孫(かくそん)

耳の一番高いところの裏側にあるツボ。頭皮の血行促進に高い効果があり、抜け毛予防に効果があるツボです。

このほか、結膜炎、耳鳴り、耳の痛み、虫歯や歯周病の症状の緩和、頭痛や頭重、めまい、立ちくらみにも効果があります。

(7)和髎(わりょう)

和髎は鼻、口、耳、目の働きを正常にする意味があります。もみあげの後ろ部分で、耳の付け根の前の方にある、ちょっとくぼんだ部分にあります。

目の疲れや充血、歯痛、耳鳴り、頭痛、三叉神経痛などに効果があります。

(8)風池(ふうち)

うなじ部分にあるツボ。うなじの真ん中(上を向くとちょっとくぼむところ)と耳の後ろの中間点に左右一つずつあります。

「風の邪気=風邪」が池のようにたまる場所という意味です。

その名の通り、風邪の特効薬ともいえるツボで、頭痛や発熱、体の節々の痛みなど風邪の諸症状に効果があります。

頭部への血行をよくするので、肩こりや眼精疲労にも効果があり、中風、めまい、立ちくらみ、乗り物酔いなどにも効果があります。

さらに風池は自律神経を整えるのでストレスや円形脱毛症、月経困難症にもおすすめのツボです。



(9)通天(つうてん)

頭頂部にある百会の少し前、左右両側にあるツボです。

この通天から百会に気を送り、百会から気が脳の中を循環すると言われています。

抜け毛や円形脱毛症に効果があるといわれおり、このほか鼻づまり、偏頭痛、頭重にも良く、後頭部からうなじにかけてのこわばりをほぐすツボです。

(10)翳風(えいふう)

耳たぶのすぐ後ろ、骨の出っ張りのところにある小さなくぼみです。難聴や耳鳴りなどの耳の疾患によく効くツボとされています。また、三叉神経痛の特攻ツボとも言われています。

このほか、首や肩のこり、めまい、乗り物酔い、顔の麻痺やけいれん、頬の張れや歯痛にも効果があると言われています。

(11)完骨(かんこつ)

耳の後ろの付け根近くで、出っ張った骨の下端から親指1本ほど後ろ側のくぼみにあります。

偏頭痛やめまい、言語障害、顔面神経麻痺、不眠症などに効果があると言われています。

立ちくらみを伴う頭痛や頭重、頭や顔のむくみ、歯肉炎、耳の疾患などにも効果があります。

(12)瘂門(あもん)

後頭部と首の境目にあるくぼみの、ちょうど真ん中あたりにあるツボです。脳炎、脳溢血、高血圧などによる言語障害に効果があると言われています。

交感神経が刺激されるので、眠気覚ましになるツボ。このほか、後頭部痛、背中の張り、鼻血などにもいいツボです。

(13)後頂(ごちょう)

百会から親指の幅一本分後ろにあるツボです。

頭部全体に関する様々な症状に効果があります。頭頂部の痛みやこわばりを取って、抜け毛予防にも効果的。

このほか寒気やめまい、不眠症、肩こり、三叉神経痛、生理不順、てんかにおすすめのツボです。

(14)風府(ふうふ)

風府は後頭部の中心部、髪の生え際からおよそ親指の幅1本分上がったくぼみ、首の後ろにある太いふたつの筋肉の隆起した間にあります。

風池と同じように、風邪の邪気=風邪が集まってくる場所という意味です。

風邪によって起きる頭痛や頭重、全身のだるさ、鼻水、発熱、寒気などをやわらげます。また、眠気を取るのにも効果があると言われています。

このほか、鼻血や鼻炎などの鼻の疾患、脳出血、高血圧症などの治療にも使われています。

(15)天柱(てんちゅう)

首と頭の境目にあるくぼみの中にあり、僧帽筋という首を通る太い二つの筋肉の上にそれぞれあります。

血圧の安定に効果があるとされ、幅広い効果があるツボです。血圧の安定によりのぼせや低血圧、高血圧、乗り物酔い、二日酔いなどに効果があります。

このほかめまい、頭痛、疲れ目、うなじのこりや肩こりの改善に効くほか、鼻づまり、鼻血、耳鳴り、寝違え、むくみ、むちうちなど、幅広い効果があり、知っておくと大変便利なツボです。

最後に簡単にできるツボ押しマッサージを一つご紹介します。

両手の中指を(1)の百会に、親指を(6)の角孫に置き、両手のひらで掴むような感じでマッサージをします。手が小さい方は難しいと思うので、できる方は、薬指を(9)通天、小指を(4)曲差におき、親指は(6)角孫から(10)翳風、(11)完骨、(8)風池、(15)天柱と移動できれば、一度で多くのツボを刺激しながらマッサージができます。

今回ご紹介したセルフヘッドマッサージの方法と合わせて、ヘッドスパを取り入れてみるとさらに良いでしょう。

自宅でできるヘッドスパに関しては、「ヘッドスパで髪質改善! おうちで簡単にできるおすすめのやり方5選」の記事を参考にしてみてくださいね。

【おわりに】

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ツボはその時の体調により、感じ方が変わってきます。

そこで、ツボ押しを意識したヘッドマッサージを行うときは、頭皮マッサージ機を使うのではなくあえて手で行うことをおすすめします。



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