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髪を抜く癖がある? 髪は絶対抜いてはダメ! 髪を抜くとダメな理由とは

約7分

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人間なら誰しも、無意識にやってしまう習慣や行動などがあるものです。

しかし、それが単なる癖として見過ごせない結果を招いてしまうのが髪の毛を抜くことが止められない抜毛症(ばつもうしょう)という症状です。

抜毛症を放置すると毛根が次々にダメージを蓄積し、やがて全く髪が生えない状態に陥ってしまうリスクもあるのです。

特に20代までの若者によく見られる症状として知られており、早めに対処しなければ一生悩み続けることにもなり兼ねないため、この症状の原因や知識について把握しておきましょう。

ストレスと抜毛症の関係

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ストレス社会として知られている現代社会ですが、このようにストレスを感じているのは何も大人に限ったことではありません。

心身の発達が未熟な思春期の子供や若者は、勉強や人間関係など大人から見れば些細なきっかけでも大きなストレスを感じてしまい、目に見えない部分で支障が生じてしまうことも珍しくありません。

本能的なストレス回避行動

私たちはストレスから身体や心を守るため、本能的にストレスを回避する能力というものが備わっています。

ストレスを真っ向から受け止めるのではなく、他の行動を通して気を反らすことでストレスを軽減しているのです。

これは特別なことではなく、例えば貧乏ゆすりをしたり爪を噛んだり、手遊びをするなどよくある行動が該当します。

こういった行動であれば特に問題もなく、行うことで心の安定を得られるのであれば存分にやっても構いません。

しかし、無意識にストレスを反らすために行う行動の中でも注意しなければならないものがあるのです。

それは、自分の髪の毛をどんどん抜くという癖で、単なる無意識の行動の域を超えていることが多いため抜毛症という病名まで付けられています。

抜毛症(ばつもうしょう)の可能性

無意識に行っている行動は、もちろん本人が自覚していないことがほとんどです。

このため注意していても簡単に止められるものではなく、どんどん髪を抜いてしまった結果、毛根が深く損傷して髪が全く生えてこなくなるケースもあります。

しかも抜毛症の場合、悪いことに髪を抜けばストレスが楽になる、という快感を得てしまって意識的に行ってしまう人も多いです。

髪だけでは飽き足らず、眉毛やまつ毛、髭など様々な部分の毛を抜いてしまうこともあります。

単に髪だけを抜いてしまう場合は抜毛症とまで言えないこともありますが、それ以外の部分まで抜いているようだとこの病に罹っている可能性が高いので、病院で診察や治療を行っていく必要があります。

髪を抜いてしまう理由

そもそもなぜ髪を抜いてしまうのかというと、大きなストレスを感じた際に髪の毛を抜くことで得られる痛みやショックなどに意識が集中し、ストレスの存在を一時的に忘れることができるためです。

髪の毛を選ぶのは、やはり一番手に届きやすい場所にあり、長さもあるため抜きやすいという理由が大きいと言えます。

このため特に思春期を中心に患者は女性が多く、男性より女性の患者の方が9倍も多いとされています。

髪を抜いてはダメな理由

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髪を抜いてしまって何がダメなのかというと、髪の毛がそのまま生えない状態に陥ってしまうためです。

頭皮にぽっかりと穴が開いたような症状になる円形脱毛症という病気もありますが、実は調べてみたら患者が髪を抜いていたために円形脱毛症になっていたというケースも少なくありません。

髪を抜いてしまう場合は多くの患者が利き手で行ってしまうため、効き手側の頭髪が広範囲にわたってまだらになっているという特徴があります。

明らかに髪がまだらに薄くなっていたり、ぽっかりと生えてこなくなってしまった場所がある場合は、抜毛症を発症してしまっている可能性が高いです。

髪の毛を抜いてしまう行動を自覚している場合はまだ良いのですが、無意識に行っている場合は抜毛症を発症していることに気づけず、症状をどんどん悪化させてしまうこともあります。

今は良くても、将来的にずっと髪が生えない状態のままでは新たなコンプレックスとなってストレスを引き起こしてしまうこともあります。

特に女性にとって外見上の症状は悩みの種となる可能性が高いので、日常生活をスムーズに送れないほど症状が悪化してしまった場合は、皮膚病や常備薬の副作用などで髪が抜けているのではないことを確認したうえで、早めに病院を受診して積極的に治療を行うことが大切です。



髪を抜く癖をやめよう

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髪の毛を抜く癖を放置した場合の影響としては、まずその部分の毛根が傷ついて髪の毛が生えない状態になってしまうことが挙げられます。

しかし、単純に髪が生えてこないというだけではなく、心身に大きな悪影響を与えてしまうという恐ろしい影響もあり得ます。

単に髪を抜いているだけだから大したことはないと思いがちですが、症状が進行すると行動を止められないだけでなく、うつ病など他の病気を発症してしまうケースも多いです。

他の病気を発症してしまう危険性

身体中の様々な部分の毛を抜いてしまう抜毛症は、あまりメジャーな症状というわけではないので正しく理解していない患者や家族も多いです。

このため実際に髪を抜いている子供や友人を見つけたりすると、親や周囲の人は驚いて叱ったり止めさせようとします。

最近は小さな子供でもストレスから抜毛症に罹っていることも多いのですが、子供にストレスがあるということを理解していない親が多いため一方的に叱りつけてしまいます。

このような一方的な言葉や態度は患者の心を大きく傷つけ、さらにストレスを与えて症状を悪化させてしまいます。

また、髪を抜きすぎて頭皮がまだらに見えてしまったり、一部分だけ生えてこないと好奇心やからかいの目で見られてしまいます。

こうなると人の目や言葉を恐れて外出はおろか家族にさえ姿を見せないようになり、ごく普通の日常生活を送ることが不可能になることもあります。

家族や社会との接点が減少することで引きこもりになってしまい、ますます孤独とストレスを募らせて心身の健康を損なってしまいます。

例え抜毛症の治療のために病院に通っていたとしても、このように引きこもりになってしまえば治療がストップし、さらに症状を悪化させてしまうことは明白です。

その結果、まず心配されるのがうつ病という心の病を発症してしまうことです。

抜毛症の患者と他の精神疾患には関連性が確認されており、髪を抜いていなければ不安で仕方なくなってしまう強迫性障害やうつ病などを併発しているケースも珍しくありません。

髪を抜いてしまう行動が良くないと分かっているのにどうしても止められないと、自分はダメな奴だと責めてしまう患者もいます。

他にも家族や他の人から頭髪の状態を笑われていると感じるなど、ストレスを増大させると脳の機能が次第に低下してしまいます。

人間の脳内ではストレスを解消するためにセロトニンという脳内伝達物質が分泌されているのですが、うつ病の患者にはこのセロトニンの分泌が非常に低下していることが分かっています。

抜毛症を発症している患者の中でも同じようにセロトニン不足の症状が見られ、単なるいつものクセだからと抜毛症を放置していると、やがてうつ病など他の精神疾患へと進行してしまう危険があります。

食毛症(しょくもうしょう)の危険性

さらに恐ろしいのが、抜いた髪を食べてしまう食毛症(しょくもうしょう)という病気に罹ってしまう可能性です。

主に引きこもり状態になっている患者に見られることですが、その名の通り自分で抜いた毛をそのまま食べてしまう症状を指します。

思春期の若者が発症するケースが多く、髪を抜いているのを見つかると叱られてしまうという強迫観念から、親などに知られないように髪を処分してしまうために食べてしまうのです。

このため思春期以下の子供でも食毛症を発症してしまうことがあり、そのほとんどが抜毛症を併発していると言えます。

もちろん髪は食べても消化されないため、形や量を保ったまま腸まで到達してしまいます。

量が多ければ腸を塞いでしまい、腸閉塞を引き起こして最悪の場合は命に関わる事態にもなり兼ねません。

しかも髪を食べることに慣れてしまうと、他にも紙やタオル、スポンジなど様々なものを食べてしまうようになり、さらに健康を損なって悪循環を繰り返してしまうこともあります。

おわりに

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このように、一見ただの癖のように見える髪の毛を抜くという行為は決して楽観視できるものではありません。

放置していれば毛根を死滅させて髪が生えないだけでなく、精神疾患や食毛症など恐ろしい別の疾患を引き起こしてしまう可能性もあるのです。

髪を抜いてしまう行為はストレスが大きな原因になっていることが多いので、まずは専門の心療内科などに通ってストレスを軽減する治療を始めることが大切です。

ストレスから開放されたり、成長することで自然に止められる人もいますが、中には上述したように時間をかけて悪化してしまうケースもあります。

親や周囲の人が症状に気付いたらできるだけ早く一緒に話し合い、病院を受診するようにしましょう。



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